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アトピー性皮膚炎(AD)における食物アレルゲン除去療法、および微生物製剤などの使用を含む食事療法についてのRCT(randomized controlled trial)を中心とした論文の評価をおこなった。これらの除去療法を含む食事療法は主に二つの目的、すなわち1) 既存のADに対する治療として、2) AD発症予防を目的として、行われていた。1) においては、ミルクアレルギーに伴うADにおけるミルク除去および代替ミルクの有効性が示された。一方、微生物製剤などのADに対する治療効果のエビデンスは確立されないと考えられた。2) 発症予防においては、アレルギー疾患発症ハイリスク児におけるミルク、鶏卵などの除去はAD発症を予防することができることが示された。AD発症予防に対する微生物製剤の効果は現時点では否定的である。 |
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