アトピー性皮膚炎患者の親としての対応法 | 患者の視点で考えるアトピー性皮膚炎 | アトピー性皮膚炎ってどんな病気?

6. アトピー性皮膚炎患者の親としての対応法

認定NPO法人日本アレルギー友の会への相談は10才~40才の患者さん本人よりも親御さんからの相談が多いのです。患者さん本人はステロイドを拒否していたり、ひきこもりやうつ状態で電話に出られないという方も多いからです。また別居している子供と久しぶりに会ってアトピー性皮膚炎がひどくなっていることにびっくりして相談をしてきたと言う方もいます。そのような方には次のようなアドバイスをしています。

【乳児から小学生くらいまでのお子さん】

かゆがったら「分かったよ」という意味で軽くたたいてあげたり、保湿剤を塗ってあげたりしてあげてください。幼少期から「アトピー性皮膚炎があってかわいそう」といい続けることによって自分はかわいそうな人間なのだと思ってしまいます。「アトピー性皮膚炎があっても関係なく、大切な存在だ」ということを抱きしめるなどして伝えてあげてください。
自分に自信を持つことによって劣等感が軽減されます。

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【中学生から20歳代くらいまでのお子さん】

皮膚の症状がとてもつらい年代です。何で自分だけがこんなつらい目に会うのかと自問自答する毎日だと思いますので、否定することなくその気持ちを受け止めてあげ、治療をすることで良くなると希望をもたせてあげてください。
心配になるとは思いますが顔をみるたびに良くなった、悪くなったという言葉は逆効果です。腫れ物にさわるようにオドオドと接することなく、普通に接してあげ、よくなったら一緒に喜ぶだけで十分です。家族だけは自分を許容してくれると思えるだけで安心することができます。アトピー性皮膚炎であること、その中でどう自分が生きていくべきかをお子さん自らがみつけるのをサポートしてあげましょう。
当人の意思を尊重して、遠くから見守ってあげるだけでも当人は嬉しいものです。

【30歳代以降のお子さん】

幼少期よりいろいろな治療をやってきても治らないとあきらめてしまっている方が多いのです。またインターネット等よりいろいろな情報を得て、何がよいものなのか分からなくなってしまっている方や脱ステロイドになり、かたくなになって治療をこばんでいる方もいます。つらいと訴えてきたらあきらめず自分で積極的に治療をしていけば今からでも良くなるチャンスはたくさんあることを伝えてあげてください。

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