深川修司
1)
、安元慎一郎
2)
、絹川直子
3)
、野瀬善明
4)
、古江増隆
1)
1)九州大学大学院医学研究院皮膚科、2)久留米大学医学部皮膚科、3)九州大学病院医療情報部、4)九州大学大学院医学研究院医療情報部
以上のように、思春期以降に再燃してくるアトピー性皮膚炎は上半身、特に顔面、頸部、上胸部、上背部に本質的に好発してくること、これらの再発皮疹は元来治療への反応が悪く長期化しやすいこと、受験勉強などのストレスが更に皮疹の痒みを増強し難治性となること、皮疹が悪化するとそれに伴って眼合併症、特に白内障が発症しやすくなることを考えると、保湿剤やステロイド外用剤などを上手に使いながら、顔面皮疹の激しい悪化をきたさないようにこの時期を何とか乗り越えていく努力が患者にも医師にも必要である。
表1 アトピー性皮膚炎と白内障の合併頻度
表2 アトピー性皮膚炎と網膜剥離の合併頻度