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当科における臨床研究

CR患者における抗PD-1抗体治療中止後の効果持続についての後方視的研究

1.臨床研究について

九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。このような診断や治療の改善の試みを一般に「臨床研究」といいます。その一つとして、九州大学病院皮膚科では、現在悪性黒色腫の患者さんを対象として、日本人悪性黒色腫におけるCR患者における抗PD-1抗体治療後の効果持続についての検討に関する「臨床研究」を行っています。

今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、令和3年12月31日までです。

2.研究の目的や意義について

近年、メラノーマ(悪性黒色腫)では免疫チェックポイント阻害薬などの新しい治療法も出現しています。これらの薬は抑制された免疫のブレーキを取り除くことでがんに対して効果を期待する治療です。効果があった患者さんにいつまで治療を継続すべきかは分かっていません。病状悪化以外の理由(副作用や通院困難など)で治療を中断した患者さんにおいて効果がどのくらい持続したかを検討することを目的としています。

3.研究の対象者について

2014年9月1日から2019年7月31日の期間で九州大学皮膚科ならびに共同研究施設においてメラノーマ(悪性黒色腫)に対して、免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボまたはキートルーダ)で治療をうけられて治療効果がみられた方(九州大学2名、研究全体人数50人)を対象にします。

4.研究の方法について

この研究を行う際は、カルテより以下の情報を取得します。情報収集の作業に当たる人員は医師をはじめとする医療知識のある研究者です。

〔取得する情報〕
年齢、性別、病型、抗PD-1抗体の種類、CRまでの抗PD-1抗体の投与期間、CR後の投与期間、治療中止理由、治療中断後の無再発期間、再発症例においては再発部位。

札幌医科大学皮膚科へ研究対象者の情報をメールにて送付し、詳しい解析を行う予定です。他機関への試料・情報の送付を希望されない場合は、送付を停止いたしますので、ご連絡ください。

5.個人情報の取扱いについて

研究対象者のカルテの情報をこの研究に使用する際には、容易に研究対象者が特定できる情報を削除して取り扱います。この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、研究対象者が特定できる情報を使用することはありません。
この研究によって取得した情報は、九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野教授・古江 増隆の責任の下、厳重な管理を行います。

研究対象者のカルテの情報を札幌医科大学皮膚科へ送付する際には、九州大学にて上記の処理をした後に行いますので、研究対象者を特定できる情報が外部に送られることはありません。

6.試料や情報の保管等について

〔情報について〕
この研究において得られた研究対象者のカルテの情報等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野において同分野教授・古江増隆の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。

また、この研究で得られた研究対象者の情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

7.利益相反について

九州大学では、よりよい医療を社会に提供するために積極的に臨床研究を推進しています。そのための資金は公的資金以外に、企業や財団からの寄付や契約でまかなわれることもあります。医学研究の発展のために企業等との連携は必要不可欠なものとなっており、国や大学も健全な産学連携を推奨しています。

一方で、産学連携を進めた場合、患者さんの利益と研究者や企業等の利益が相反(利益相反)しているのではないかという疑問が生じる事があります。そのような問題に対して九州大学では「九州大学利益相反マネジメント要項」及び「医系地区部局における臨床研究に係る利益相反マネジメント要項」を定めています。本研究はこれらの要項に基づいて実施されます。

本研究に関する必要な経費は寄付金であり、研究遂行にあたって特別な利益相反状態にはありません。

8.研究に関する情報や個人情報の開示について

この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。

9.研究の実施体制について

この研究は以下の体制で実施します。

研究実施場所(分野名等) 九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野
九州大学病院皮膚科
研究責任者 九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野 教授 古江増隆
研究分担者 九州大学病院皮膚科 講師 伊東 孝通
九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野 助教 大野 文嵩

共同研究施設及び
試料・情報の
提供のみ行う施設
施設名 / 研究責任者の職名・氏名 役割
①札幌医科大学皮膚科/
 助教・加藤 潤史
②北海道大学病院形成外科/
 教授・山本 有平
③旭川医科大学皮膚科学講座/
 教授・山本 明美
④筑波大学医学医療系医学医療系皮膚科/
 准教授・藤澤 康弘
⑤埼玉医科大学病院皮膚科/
 教授・土田 哲也
⑥埼玉医大国際医療センター/
 教授・中村 泰人
⑦埼玉県立がんセンター皮膚科/
 科長・石川 雅士
⑧国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科/
 科長・山崎 直也
⑨がん・感染症センター都立駒込病院皮膚腫瘍科/
 部長・吉野 公二
⑩慶應義塾大学病院皮膚科/
 教授・天谷 雅行
⑪東京大学医学部皮膚科/
 教授・佐藤 伸一
⑫新潟県立がんセンター新潟病院皮膚科/
 科長・竹之内 辰也
⑬富山県立中央病院皮膚科/
 科長・八田 尚人
⑭信州大学医学部皮膚科/
 教授・奥山 隆平
⑮静岡県立静岡がんセンター皮膚科/
 科長・清原 祥夫
⑯名古屋大学医学部皮膚科/
 教授・秋山 真志
⑰京都大学皮膚科/
 教授・椛島 健治
⑱大阪国際がんセンター腫瘍皮膚科/
 科長・爲政 大幾
⑲福岡大学医学部皮膚科/
 教授・今福 信一
⑳熊本大学医学部皮膚病態治療再建学/
 教授・尹 浩信
㉑国立病院機構鹿児島医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科/
 科長・松下 茂人
㉒国立病院機構九州がんセンター皮膚腫瘍科/
 医長・内 博史
解析

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10.相談窓口について

この研究に関してご質問や相談等ある場合は、事務局までご連絡ください。

事務局(相談窓口) 担当者:九州大学病院皮膚科 講師 伊東 孝通
連絡先:〔TEL〕092-642-5585(内線5585)
    〔FAX〕092-642-5600
メールアドレス:takamiti@dermatol.med.kyushu-u.ac.jp

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