アトピー性皮膚炎 九州大学医学部皮膚科学教室TOPへ
心身医学療法
研究協力者 羽白 誠 はしろクリニック院長
はじめに 方法 検索結果 研究方法 内容 結論 参考文献
心身医学療法評価表一覧
評価表の見方
評価法の見方
はじめに
アトピー性皮膚炎において心身症としての側面がみられることは多くの皮膚科医によって認識されている。その分類は「心身症診断・治療ガイドライン2006」によると3つの病態に分けられる。1.皮膚症状が心理社会的背景によって寛解・増悪する(狭義の心身症)、2.皮膚疾患を持つが故に、日常生活に障害を生じているもの(アトピー性皮膚炎による適応障害)、3.治療を受けているがよくならないというもの(アトピー性皮膚炎による管理の障害(治療遵守不良))である。後者の2つはどちらもアトピー性皮膚炎による適応障害になるが、特に治療の管理がうまくいかないものを別にしている(表1)(1)。これら3つのパターンは同一患者に複数存在していることが多い。しかし心身症のアトピー性皮膚炎に対する心身医学療法に関しては、実践している皮膚科医が少ないため日本での報告は比較的少ない。一方ヨーロッパではアトピー性皮膚炎に対する心身医学療法が盛んに行われており、その研究報告もいくつかみられる。ここでは上記3つの病態すべてを含めたアトピー性皮膚炎に対する心身医学療法の文献的考察を行う。
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