当科における臨床研究
アレルギー性皮膚疾患・炎症性皮膚疾患の病理組織像と
症状経過・治療経過との関連に関する研究
1.はじめに
アレルギー性皮膚疾患や炎症性皮膚疾患(蕁麻疹、薬疹、アトピー性皮膚炎、乾癬など)で受診された患者さんの診断のために皮膚生検(皮膚を採取し病理学的に検討する検査)を施行することがあります。得られた病理組織像とその症状経過・治療経過を研究することで、病理組織像から臨床経過を推測できるような何らかの情報が得られれば、診断のみならず、臨床予後を推測し診療に生かせるのではないかと考えられます。
2.対象
2002年1月1日から2020年3月31日までの間に当科外来でアレルギー性皮膚疾患や炎症性皮膚疾患と診断され、皮膚生検を施行し病理学的検討を施行した250症例を対象としています。
対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡ください。
3.研究内容
該当する患者さんの年齢、性別、皮膚生検で得られた病理組織像、罹病期間、血液検査(CBC, CRP, IgE, TARC)、治療内容の情報、合併症の有無を診療録から取得します。これらの臨床情報と病理学的所見を比較し、臨床予後と関連する病理学的因子について検討します。
4.個人情報の管理について
個人情報漏洩を防ぐため、九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野においては、個人を特定できる情報を削除し、データの数字化、データファイルの暗号化などの厳格な対策を取り、第三者が個人情報を閲覧することができないようにしております。
また、本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には、患者さんを特定できる情報は一切含まれません。
5.研究計画の開示について
希望されるならば、他の研究被験者の個人情報の保護や研究の独創性に支障が生じない範囲内で、研究計画書及び研究の方法に関する試料を入手、閲覧することができます。本研究の相談窓口にご相談ください。
6.個人情報の開示について
本学が有する個人情報の開示は、本人などからの開示の求めに応じて、保有する個人情報のうちその本人に関するものについて、九州大学個人情報開示等取扱規程に基づき行われます。情報開示事務室において手続きは行いますが、まずは本研究の相談窓口にご相談ください。
7.研究期間
研究を行う期間は承認日より令和6年3月31日まで
8.医学上の貢献
本研究により被験者となった患者さんが直接受けることができる利益はありませんが、病状を評価するための皮膚生検の有用性を明らかにすることができ、研究成果は多くの患者さんの治療と健康に貢献できる可能性が高いと考えます。
9.研究機関:九州大学大学病院(赤司 浩一院長)
研究責任者 | 九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野・教授・古江増隆 |
研究分担者 | 九州大学大学院医学研究院体表感知学 准教授 中原剛士 |
連絡先 | 〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1 |
電話 | 092-642-5585(平日8:30~17:15) 092-642-5586(夜間・休日) |
担当 | 中原剛士 |