高森建二
*
、松葉祥一
*
*順天堂大学医学部附属浦安病院皮膚科
Q1:
紫外線療法をしても皮膚癌にならないでしょうか?
Q2:
日光浴で悪くなるのですが、紫外線療法はできるでしょうか?
Q1:
紫外線療法をしても皮膚癌にならないでしょうか?
A1:
紫外線は確かに皮膚癌のリスクを高めることがわかっています。実際に、これまでの報告でも、紫外線療法の回数、照射量が多くなると皮膚癌のリスクが高まることが証明されています。これらの報告の多くは白色人種を対象としたものが多く、皮膚癌になりにくい黄色人種である我々日本人とはその危険度は変わってきます。白色人種で200回、黄色人種であれば400回を超えない、というのが目安となるでしょう。紫外線療法はステロイドの塗り薬などの第1選択治療で不十分な患者さんに対しての第2選択治療としてとても効果的でよい治療法です。専門医のもとで正しい治療を受ければ、必要以上に発癌のことを心配する必要はありません。
Q2:
日光浴で悪くなるのですが、紫外線療法はできるでしょうか?
A2:
日光浴で悪くなるという方のほとんどは、太陽光線の中の赤外線による熱や発汗によると考えられます。そのような方でも紫外線療法は効果を発揮します。ただし、中には光線過敏といって光線が合わない方もいらっしゃいますので、担当医と相談してください。