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アトピー性皮膚炎に対する紫外線療法のEBMによる評価を、過去報告された文献をMedlineおよび医中誌にて検索することにより検討した。その結果、1)PUVA療法は重症アトピー性皮膚炎に対してUVB療法より優れた効果を発揮すること、2)UVB療法は中等症アトピー性皮膚炎には有効であること、3)Narrow-band UVB療法は中等症から重症アトピー性皮膚炎に有効であること、4)Narrow-band UVB療法とUVA1療法は同等に有効な効果を示すこと、5)UVA/UVB混合照射単独群より外用併用群の方が効果が早く、UVBの照射量が減少すること、6)高照射量UVA1療法は急性増悪したアトピー性皮膚炎に対しステロイド外用薬と同等の効果を示すこと、7)中等度照射量UVA1療法は高照射量UVA1療法と同等に有効であること、8)紫外線療法には発癌性があり、特に有棘細胞癌とメラノーマの発症は照射回数、総照射量に依存すること、が示されている。しかし、EBMの観点から見るとその報告は十分とは言えず、今後の検討が必要である。 |
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