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油症発生当時の症状とその後の経過 油症では皮膚症状をはじめとして、神経症状、関節症状、呼吸器症状など実にさまざまな症状が認められました。

チーズ様の目やにが出る
爪、歯肉、くちびるや口の中、目の回りなどの皮膚が黒くなる
黒にきびや赤みのあるにきびが多発する
顔面、腋の下、股などに小さな皮膚のふくろができる
肌が乾燥して毛穴が目立つ
顔や関節がむくむ
手足がしびれる
全身倦怠感、食欲不振などの全身症状があらわれる
イラスト ドクター


▼油症の重症度分類(1968年当時)
重症度
決定的所見
参考的所見
第1度
(極軽症)
マイボーム腺よりのチーズ様眼脂の排泄
色素沈着(爪)
発汗過多
口腔粘膜、歯肉の色素沈着、皮膚の乾燥
第2度
(軽 症)
面皰
関節部、四肢伸側の毛孔性角化
第3度
(中等症)
ざ瘡様皮疹
外陰部脂腺に一致した嚢腫
頚部、項部、前胸部の毛孔の著明化
眼瞼の腫脹
関節部の腫脹
第4度
(重 症)
全身の毛孔の著明化
広汎に分布するざ瘡様皮疹
顔面、下腿の腫脹
高度の二次感染
(福岡医学雑誌 1969年版60巻409頁)
  臨床経過
  体内に吸収されたPCBならびにPCB関連化合物は腸管、皮膚、母乳、喀痰等を通してゆっくりと排泄されるため、症状はゆるやかですが徐々に回復に向かいます。しかしながら、これらの化合物は組織残留性が高いため、患者さんの中には今もなお血液や組織中のPCBやダイオキシン類の濃度が健康な人に比べて高い人もみられます。
油症の症状は時間の経過とともに徐々によくなりつつありますが、40年以上経過後も依然としてさまざまな症状がみられています。
   
 
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