アトピー性皮膚炎では、顔がとてもかゆくなります。おでこ、髪の生え際、とりわけ目のまわりがとてもかゆくなります。かゆみが強くて目をこすったりたたいたりするために、いろいろな目の病気が発生します。日本眼科医会の発表によれば、アトピー性皮膚炎の患者さんの52.5%が眼瞼炎、39.5%が結膜炎、23.8%が白内障、11.6%が角膜上皮障害、2.1%が網膜剥離という目の病気になっているとのことです。白内障や網膜剥離では、ひどく視力が低下したり失明することもあります。
目のまわりに皮膚炎があってかゆみが強いと、どうしても目を強くこすってしまいます。いつも目をたたいている人もいます。眼瞼炎と結膜炎はアレルギーによるものですが、白内障と網膜剥離はたたくことによって起こります。アトピー性皮膚炎に伴う目の病気から瞳を守るためには、アトピー性皮膚炎の症状をいち早くコントロールし、かゆみを取り除き、目をこすったりたたいたりするのを止めることが大切です。目に症状がある人は、眼科も受診しましょう。
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