1日のうちで、いつ・どういう時・どのくらい掻(か)いたのかを、かゆみ日記として書き留(と)めることは、掻くきっかけになるものごとを見つけるためのよい方法です。実はアトピー性皮膚炎(せいひふえん)の患者(かんじゃ)さんでは、掻くことがクセのようになっていて、意識(いしき)せずに習慣的(しゅうかんてき)に掻いてしまっている場合も多いようです。また、精神的(せいしんてき)なストレスが加わった時にかゆみが強くなることも経験的(けいけんてき)に知られています。かゆみ日記は、そのように掻きグセになっている場合や、精神的なストレスのために掻いてしまう場合に特に有効(ゆうこう)です。自分自身で、どういう時に掻いているのかを把握(はあく)することで、あまり掻かなくなってきたという患者さんもいます。そして、結果的(けっかてき)に掻くことによる皮膚炎の悪化(あっか)を防(ふせ)ぐことにつながります。