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Daily Fluctuation of Facial Pore Area, Roughness and Redness among Young Japanese Women; Beneficial Effects of Galactomyces Ferment Filtrate Containing Antioxidative Skin Care Formula

日本人若年女性の顔面の毛穴面積、肌荒れ、赤ら顔の日内変動:Galactomyces ferment filtrateによる有益な効果について

Kukizo Miyamoto, Bandara Dissanayake, Tatsuya Omotezako, Masaki Takemura, Gaku Tsuji, Masutaka Furue
J Clin Med. 2021 Jun 5;10(11):2502. doi: 10.3390/jcm10112502.

若い女性は、顔の肌の状態が日々変動していることに不満を持つことが多い。しかし、そのような変化について客観的な研究は行われていない。そこで、日々の肌のゆらぎを定量的に解明し、美容皮膚治療の効果を評価することを目的として研究を行なった。

我々は、家庭で再現性のある顔画像を撮影するために、携帯可能な自己診断型顔画像撮影装置(eMR Pro)を初めて開発した。そして,日本人の若い女性(研究1:n=47,研究2:n=57)を対象に,1日3回,朝起床時,朝洗顔後,夜洗顔後の顔画像を撮影し,顔の毛穴領域,ざらつき,赤みの日々の肌ゆらぎを解析する8週間の臨床試験を2回実施した。4週間のベースライン測定期間(第4週~第1週)の後、すべての被験者が1日2回、Galactomyces ferment filtrate(GFF、Pitera®)を4週間使用した。

GFFはこれまでの研究で皮膚の芳香族炭化水素受容体の働きを調節することが明らかとなっている。毛穴の開きと肌荒れは朝起床時の変動幅が最も大きく、赤みは夜洗顔後の変動幅が最も大きいことが分かった。GFF処理により毛穴面積、肌荒れ、赤ら顔のスコアの変動が有意に減少した。以上のことから、顔の肌状態の日内変動は、健康な肌の維持を研究するための新たなターゲット領域となる可能性が示唆された。



辻 学 2021/10


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