TOP
TOP
NEXT
    このページを印刷する方はこちら
   
このページを印刷する  (PDF:302KB)
   
はじめに
1968年、西日本一帯で起きた「油症」の発生からすでに40年以上が経過しました。
20世紀の一時期に優れた工業製品としてもてはやされたPCB製品による食中毒は、今なお患者さん、医療関係者、科学者、行政機関、企業、そして国民にさまざまな問題を投げかけています。
この冊子は、油症の患者さんに油症の知識と検診に関する情報をよりわかりやすく提供することを目的に作成されました。
    油症の発生と原因
油症の発生と原因
油症の発生と原因
油症は1968年に福岡県・長崎県を中心とする西日本一帯で多発し、これまでに1900人以上の患者さんが確認されています。当初、次ページに書いてあるようないろいろな症状がでましたが、その後、カネミ倉庫株式会社製のライスオイル(米ぬか油)がその原因であることがわかりました。
患者さんの大多数は1968年2月上旬に製造出荷されたカネミ・ライスオイルを摂取しており、この特定時期に製造・出荷されたライスオイルのみに、大量のカネクロール(PCB:ポリ塩化ビフェニール)が含まれていることがわかりました。さらに患者さんの分泌物や皮下脂肪等からもカネクロールが証明されました。
その後の研究の結果、有毒なライスオイル中にはPCBが約0.1%存在するだけでなく、PCBが加熱されたために変化して生成されたPCQ(ポリ塩化クアターフェニール)が約0.1%、非常に毒性の強いダイオキシン類であるPCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)が約0.0005%混在し、油症はPCBとこれらのダイオキシン類化合物の複合中毒による症候群であることが明らかになりました。
   
   
TOP
TOP
NEXT