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Essential oils of culinary herbs and spices display agonist and antagonist activities at human aryl hydrocarbon receptor AhR.

Bartoňková I et al. Food Chem Toxicol 2017; 111: 374-384.

31種類のスパイス、ハーブから抽出した精油について、AHRに対する活性を検討した。
luciferase reporter geneの上流にAHR binding siteを組み込んだ遺伝子をHepG2細胞にtransfectしreporter gene assayを行った。AHR遺伝子の活性化を誘導するものをfull agonist、TCDDによって誘導されたAHRを抑制するものをantagonist、AHRの活性化を誘導し、かつTCDD誘導性のAHRも抑制するものをpartial agonistと定義した。


その結果、レモングラス、ローズマリー、シナモン、コリアンダー、カルダモン、cornmint、バジル、マジョラム、セージ、juniper、verveine、ショウガ、ペパーミント、黒コショウには活性がなかった。
クミン、ジャスミン、バニラ、月桂樹がfull agonistであった。
タラゴン、キャラウェイ、ターメリック、lovage、フェンネル、スペアミント、スターアニス、アニスがantagonistであった。
クローブ、ディル、タイム、ナツメグ、オレガノがpartial agonistであった。


さらにそれぞれの精油の成分について検討したところ、carvacrol (オレガノ)、ligustilide (lovage)、eugenol (クローブ)、eugenyl acetate (クローブ)、thymol (オレガノ、タイム), ar-turmerone (ターメリック)にpartial agonist活性が、trans-anethole (フェンネル、スターアニス)、butylidine phtalide (lovage)、R-carvone (スペアミント)、S-carvone (ディル、キャラウェイ)、p-cymene (クミン、オレガノ、タイム)にantagonist活性が認められた。



和田 尚子 2018/1/5


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