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Structural insight into the ligand binding mechanism of aryl hydrocarbon receptor.

<アリル炭化水素受容体(AHR)のリガンド結合機構の構造的洞察>

Dai S, Qu L, Li J, Zhang Y, Jiang L, Wei H, Guo M, Chen X, Chen Y.
Nat Commun. 2022 Oct 20;13(1):6234. doi: 10.1038/s41467-022-33858-w.

アリル炭化水素受容体(AHR)は、転写因子である塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックス (bHLH) Per-Arnt-Sim (PAS) ファミリーのメンバーとして、生体異物代謝、細胞分化、幹細胞維持、免疫の制御で重要な役割を担っている。

近年、AHRは新規癌免疫療法薬開発のための創薬標的として大きな関心を集めてきている。何十年もAHR PAS-Bドメインの三次元構造が不明だったため、AHRリガンド結合の詳細な理解は妨げられてきた。ここでは、アポ型、リガンド結合型、AHR核トランスロケーター(ARNT)PAS—B結合型を含む、ショウジョウバエのAHR PAS-Bドメインの結晶構造を示す。

生化学的・細胞学的な解析と合わせて、我々のデータはAHR PAS—Bドメインの構造的な特徴を明らかにし、AHRリガンド結合のメカニズムの洞察やAHR標的治療約の将来的な開発の構造基盤を提供する。



四本 周 2022/06


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